療育用語解説

AAC(拡大・代替コミュニケーション)とは?|発達障害児の療育 用語解説

AAC(拡大・代替コミュニケーション)とは?

「AAC」はそのまま「エーエーシー」と読みます。

「Augmentative and Alternative Communication」の頭文字を取って「AAC」であり、「拡大・代替コミュニケーション」と訳されます。

AAC(拡大・代替コミュニケーション)とは、障害児者支援の考え方の1つであり、コミュニケーションをテクノロジーで補うという考え方です。

AAC(拡大・代替コミュニケーション)の解説

例えば障害により言葉を話せない人がいたとします。

この人への対応としてまず考えられるのが、
口の体操や発声練習で「しゃべることができるようにする」というリハビリです。

しかしながら、中にはどう頑張ってもしゃべることができない場合もあります。

そういった場合、
例えば文字盤を使えばしゃべることはできないかもしれませんが他者とコミュニケーションは取ることはできるようになります。

このように、

AAC(拡大・代替コミュニケーション)はその人が「今できること」と「道具」を活用してコミュニケーションを改善していこうとする支援方法です。

AAC(拡大・代替コミュニケーション)の実際

例えば同じ文字盤であっても、AACには大きく2つの背景があると思います。

1つは脳卒中や脳性麻痺などで声を出すことができない人が文字盤を使う、

身体障害に対するAACです。

もう1つは、自閉症などで言葉を話すことはできませんが文字盤を指さすことでやりとりができるといった

発達障害に対するAACです。

いずれにおいてもAACは文字盤だけでなく、

手話や絵カード、音声出力できるスマートフォンやパソコンなど多種多様です。

その人に合ったAACを選択することが重要になります。

おわりに

AACの基本的な考えとして、コミュニケーションの本質に目を向けるという側面があります。

言葉を声に出すということは尊いことですが、

言葉を出せないから必ずしも人とコミュニケーションがとれないというわけではありません。

言葉を話すこととコミュニケーションをとることは分けてそれぞれ考える必要があります。

言葉を出すことができないからといって、コミュニケーションを放棄してはもったいないです。

その人が今できることを、道具や技術で補いながら存分に発揮するというのは何事においても重要なことなのではないかと思います。

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