療育用語解説

言語発達遅滞とは?|発達障害児の療育用語

言語発達遅滞とは?

言語発達遅滞とは、言葉の発達が遅れている場合につく診断名です。

言語発達遅滞は単独でつく場合もありますが、
自閉症スペクトラム障害など他の障害と併せて診断がつく場合もあります。

言語発達遅滞という診断の位置づけ

言語発達遅滞に明確な数値的な定義はありません。

これは何を持って
「その子の言葉の発達が『障害』と言えるほど遅れているか」
の定義が難しいからです。

どんな言葉が言えないからといってそれが必ず「障害」かと言えばそれは一概には言えないものです。

またある程度言葉が遅れていても、急に話せるようになることもあります。

子供にとって発達のペースは様々です。

しかしながら、そうは言っても何らかの支援が必要なお子さんは確かにいて、

「発達には個人差があるから」とまったく介入しないのも建設的ではありません。

言語発達遅滞は医師が総合的にその子の発達の背景や支援の必要性を配慮して診断されます。

言語発達遅滞の実際

現場としては、

言語発達遅滞は知的障害や学習障害の診断がつく前段階の診断として用いられることが多いです。

発達の遅れがある場合、お子さん達への支援は早いほうがいいですが、

知的障害や学習障害は幼い頃であればあるほど診断が難しいからです。

また多くの親御さんは
「知的に遅れていそう」といった漠然とした見立てではなく、

「言葉が出ない」
「おしゃべりが遅い」といった
知能ではなく言葉について相談されることが多いです。

こういった背景から、

言葉ついて発達の遅れはあるけれど、確定的な診断がくだせない場合に言語発達遅滞が用いられることがあります。

おわりに

言語発達遅滞は知的障害や学習障害の診断がつく前段階の診断として用いられることが多いです。

しかしさらに現場目線で踏み込むと、

言語発達遅滞の診断がついた後、
特に知的障害などの診断をつけないままになるケースもあります。

やはり診断がつくというのは医師にとっても親にとってもデリケートな問題ですし、

よほど知的障害や学習障害の診断が公的な手続きなどで必要にならない限りは、診断名を追加することは少ないです。

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