療育用語解説

応用行動分析(ABA)とは?|発達障害児の療育用語

応用行動分析(ABA)とは?

 応用行動分析とは、人間の行動の因果関係を客観的に捉える方法論のことです。

 心理学の1つの分野である行動心理学の手法の1つになります。

 応用行動分析は「ABA(エービーエー)」と呼ばれることもあります。

 根性論や精神論ではなく、環境も含めて人の行動を論理的に推測できるので、発達障害児の療育現場で応用行動分析は取り入れられています。

応用行動分析の意義

 例えば心理学の実験において、デスクの上にチョコレートがあると、別の場所にあるときよりもチョコレートを食べる確率が上がるそうです。

 当たり前と言えば当たり前ですね。

 しかしこれを踏まえると、ダイエットをしたい場合は「ダイエットを頑張るぞ」と根性論を掲げるより、

「デスクの上にチョコレートを置かない」という環境設定をしたほうが目標を達成できそうなことがわかります。

 このように、その人のその行動を「増やしたり」「減らしたり」するには、どういうことを設定すればいいかと分析するのが応用行動分析です。

発達障害児療育における応用行動分析

 育児や教育において、応用行動分析は非常にいろいろな場面で用いられます。

 一例としては、子供の問題行動の改善に応用行動分析はしばしば用いられます。

 例えば学校で授業中、いつも隣の生徒にちょっかいを出す子がいたとします。

 「やめなさい」と先生が何度注意しても改善しない。

 要するに精神論だけでは解決しない状況です。

 こういった場合、その子がなぜ隣の子にちょっかいを出すのかをより掘り下げて考えます。

 例えば特定の子にちょっかいを出す場合は、席替えにより改善するかもしれません。

 例えば授業がわからず、退屈してちょっかいを出しているのであれば、その子のレベルに合わせた課題を出すことで授業に集中できるかもしれません。

 応用行動分析はその子の前後の行動を把握し、どのような環境が結果に及ぼすかを考えていきます。

おわりに

 応用行動分析および行動分析の知見があると、子育てがぐっと楽になるなあと感じています。

 子供達の行動をより冷静に見ることができるので、

 応用行動分析により、子供達により「響く言葉かけ」をできますし、「子供に自分の言葉が響かない」という自分のストレスも軽減されます。

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