ことばの教室での発音練習
ことばの教室は地域によっても
内容が異なるので、
ここでは一般的なことばの教室における発音練習について触れてみたいと思います。
ことばの教室はお子さん達の
言葉の発達を支援する場所です。
言葉の発達を支援する場所ですから、
発音練習もその1つとして取り扱っている教室は多いです。
教室によって年齢制限は様々ですが、
一般的には発音練習は
幼児期の後半に行うことが多いです。
つまり保育園の年中さんないし年長さんの頃ですね。
この頃に、その子の苦手な音について
正しく発音する口の動きの練習と、
正しい音を聞き取るための
耳の練習を中心に行っていきます。
構音訓練とは?
発音や滑舌のことを
医学的には「構音(こうおん)」と言います。
ことばの教室や医療施設において、
発音練習は「構音訓練」と言われます。
お子さんや施設の状況にもよりますが、
構音訓練はおおむね
1回40分~1時間程度、
週に1回前後の頻度で
行われることが多いです。
練習期間もお子さんによって様々ですが、
おおむね練習期間は
1年前後になってきます。
構音訓練の内容
苦手な音のチェック
構音訓練の開始当初は、当然ながら
その子がどの音が苦手なのか
という現状把握から入ります。
専門職の間では
「評価」や「検査」と言われる段階です。
絵カードの単語を言ってもらうなど
いろいろな角度で発音を行ってもらいます。
また、
難聴の有無や基礎疾患の
有無の問診も含まれます。
難聴があると発音にも影響が出る場合があります。
そのため疾患の有無の情報は重要な意味を持ちます。
口の動きの練習
現状把握が終わったら、
どの音から練習を始めるかの計画を立てて練習に移ります。
まずはその音を発音するために必要な口の動きを練習します。
音声学に基づき、舌や唇の動きを練習していきます。
同時に、
正しい音を聞き取る
「耳の練習」も行います。
正しい音を聞き取れなければ、
自分の発音の上達を判断することができません。
発音の練習では、
音を客観的・正確に聞く力もとても大切です。
音を出す練習
口の動きがある程度できるようになったら、
今度はいよいよ実際の音を出していきます。
例えば「す」の音が苦手なお子さんは、
まずは「す」の音を単発で言えるように練習していきます。
単語や文章での練習
音自体を言えるようになったら、
今度は単語や文章でも言えるように練習していきます。
応用練習と汎化
練習の場面だけでなく、
日常生活でも自然に正しい音を言えるようになることを「汎化(はんか)」と言います。
構音訓練は単に音を言えるのではなく、
この汎化がのゴールとなるでしょう。
より長い文章やフリートークなどでの応用練習を通して、正しい発音を日常化させていきます。
おわりに
構音訓練は内容だけでなく、
練習を開始する時期も非常に重要です。
構音練習は早すぎても遅すぎてもいけません。
適切な時期に適切な練習量の確保が大切になります。
最寄りのことばの教室の予約がいっぱいの場合、
練習開始が数か月先になることもあります。
余裕を持った計画を立てていきましょう。