ことばの教室の内容

ことばの教室での脳性麻痺児(重症心身障害児)の訓練内容は?

ことばの教室での重症心身障害児の訓練

ことばの教室は地域によっても内容が異なるので、ここでは一般的なことばの教室について触れてみたいと思います。

脳性麻痺やその他の疾患により身体面・知能面に障害があるお子さん。
「重症心身障害児」とも言われます。

重症心身障害児のお子さんと言語聴覚士の療育では、主に摂食嚥下指導やコミュニケーション指導を行うことが多いです。

そして摂食嚥下指導については医療行為も関わるので、
基本は医師が常勤する施設で行われます。

そのため、

言語聴覚士が単独で行うことばの教室では、主にコミュニケーション指導を行うことが多いでしょう。

重症心身障害児へのコミュニケーション指導

重症心身障害児は身体障害も伴いますから、
身体面を補うコミュニケーション方法が必要です。

例えば言葉を発することが難しいお子さんの場合、
文字盤や絵などを指さすことでコミュニケーションが可能になるかもしれません。

このように
その人に合わせた方法や道具でコミュニケーションを行うことを

「拡大・代替コミュニケーション」

と言います。

拡大・代替コミュニケーションは英語の頭文字をとってAAC(エーエーシー)と言われます。

AACは言語聴覚士における分野の1つです。

ことばの教室でのAAC

AACは非常に多岐にわたる分野ですが、
わかりやすいのは先ほど例に挙げたような文字盤ですね。

その人に合わせた文字盤や

「トイレに行きたい」
「のどが渇いた」

といった絵を配置して気持ちを伝えやすくするイラスト盤。

こういった物をコミュニケーションボードと言ったりします。

また昨今のIT化に伴い、
パソコンやタブレットを使った支援も多いです。

おわりに

重症心身障害児のお子さんの場合、
例えば腕の障害により鉛筆で文字が書けないという状況があったりします。

こういうときに、
文字盤があったりタブレットがあると
文字を鉛筆で書けなくても文字の学習自体はできます。


このように、
身体障害は時折その子の「学ぶ機会」を阻害しますが、
適切な道具や方法を活用することでこれらを緩和することができます。


こういった学びと経験の面からも、
AACは非常に必要な療育の1つだと思います。

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