構音障害

子供が「かきくけこ」を言えないとき|言語聴覚士の発達相談

子供が「かきくけこ」を言えないとき

「かお(顔)」が「たお」になったりと、カ行の音(かきくけこ)がうまく出せないお子さんが時々います。

一般的に、カ行は3歳頃に獲得される音です。

3~4歳頃というのは保育園や幼稚園の年少さんに相当する時期です。

年少さんになってもカ行の音が出ない場合、専門家に相談し経過を追いながら、必要があれば年中さん頃から発音の練習を始めます。

「かきくけこ」が言えない原因

カ行の音は舌の後ろのほうを上げることで出せる音です。

舌の後ろのことを専門的には「奥舌(おくぜつ)」と言います。
まあ、そのままですね。

カ行の音をうまく発音できない場合、奥舌の運動が不器用である可能性があります。

そのためカ行の音の練習は主に奥舌の運動を行います。

カ行の音の発音練習

発音の練習は一般的に5歳頃から始めることが多いです。

それ以前だと個々の音に対する認知の側面が不十分だからです。

先ほど書いた通り、カ行の音は奥舌を使って発音します。

日常生活において他に奥舌を使う機会で代表的なものは「うがい」です。

そのためカ行の発音練習では基礎練習としてうがいを取り入れることが多いです。

また、うがいができない子に関しては
水を含んだまま上を向き、口を開けてみる
といったうがいの前段階の練習などを適宜取り入れます。

このようにして、奥舌の動きをトレーニングして発音につなげていきます。

また、発音の練習と並行して正しい音を聞き取る練習も並行して行います。

自分が言っている音が正しいのかそうでないのかわからなければ、音が習慣化しないからです。

例えば「か」が「た」になってしまうお子さんの場合、

指導者が言った音が「か」なのか「た」なのか聞き分けてもらったり、単語の中に「か」があるのか「た」があるのか聞きながら探してもらう練習などを行います。

おわりに

医療機関やことばの教室において、発音の相談は比較的多い相談内容です。

発音のことを医学的には「構音(こうおん)」と言い、
発音のトレーニングのことを構音訓練と言います。

構音訓練ではサ行やカ行の音についての相談が比較的多い印象を受けます。

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