コラム

療育に通うことが難しい理由

療育に通ったほうがいいのだけれど通えない

発達障害や身体障害など、生涯を持つお子さんの医療・教育的支援を療育と言います。

療育に行くか行かないかはお子さんと親御さんの自由です。

しかしながら、「療育に通ったほうがいいのだけれど通えない」というケースも少なからずあります。

これは本人や家族、療育施設の双方に原因がある場合も多く、その背景は様々です。

療育に行けない理由

療育施設の空きがない

これは親御さんの力ではどうすることもできない理由ですね。
少子化である昨今ですが、療育施設は足りていないという地域は多いです。

「療育」や「発達障害」という言葉が社会的に認知され、支援のニーズは高まる一方で施設側が追いついていない状況です。

日本は少子化ですから、療育施設が足りないという問題は長期的に見れば過渡期というか一時的な状況と捉えることもできますが、

1年1年が非常に重要な意味を持つ幼児期・学童期のお子さんに関しては「施設の空きを気長に待つ」というわけにもいかず、難しい問題です。

働いていて付き添えない

療育は親御さんとお子さんが一緒に通うことが前提になります。

その背景には、お子さんの指導だけでなく、専門家から親御さんへの医学的・教育的情報提供も療育には含まれるからです。

要するにお子さんの支援・教育は専門家が指導している時間だけで完結するのではなくて、その情報を親御さんが取り入れ家庭に入れていく中で初めて有意義なものになるわけです。

しかしながら、共働きも多い昨今、
仕事を定期的に休んで子供を療育に連れていくことが、必要なのはわかっているけれど難しいというご家庭は少なくありません。

時間が合わない

近年、発達障害のお子さんに対する学童期(小学校の時期)の支援の重要性が注目されています。

しかしながら、
学童期のお子さんは学業が多忙になり、幼児期よりも療育に通うことが難しい現状があります。

多くの療育施設は医療施設と関わっている場合が多いので、療育時間も平日の日中であることが多いです。

学校の勉強も大切だけれど療育も大切という板ばさみになっているお子さんも少なくありません。

おわりに

療育の大切さについてよく言われることが、
何かを学ぶ、指導してもらえるだけではなくて、
専門家や専門機関とつながりを持てるということです。

子育ては何かと悩みがつきものです。
迷ったり悩んだときに相談できる場所があることは、気持ちの面でも実際的にも大切です。

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