二語文がでないとき
二語文とは「ブーブー ちょうだい」など、2つの意味のある単語を組み合わせた文章表現を指します。
単語は少し出ているけれど、なかなか二語文にならない。
というのは言葉の発達においてしばしば見られる相談内容の1つです。
二語文はおよそ2歳前後から見られます。
1歳頃から単語を話し始め、様々な言葉を吸収しながら2歳前後には二語文の表現に至ります。
二語文を話すには、単語で話すことやそもそも言葉を話す上でのコミュニケーション(相互性)の土台が必要です。
二語文を話せるように促す場合、こういった単語の充実や相互性の充実をはかります。
二語文を促すために
単語表現を充実させる
二語文を話すためには、当然ながら単語を話せなければなりません。
ではどのくらいの単語を話せれば、二語文に移行するのでしょうか。
これについては個人差があるので正直一概には言えません。
しかしながらとりあえず5~10個前後の単語を使い分けることを目標にしてみるといいかもしれません。
単語を使い分けるとは、例えばご飯なら「まんま」、車なら「ブーブー」など、その子が言える言葉でいいので物事を表現できることです。
ご飯も車も「まんま」と言ってしまうとそれは使い分けていることになりません。
幼児語でもいいし、ある程度はオリジナルな言葉でもいいので、使い分ける語彙の幅を獲得していきます。
また、お子さんが使える単語の種類にも目を向けていきます。
「ブーブー(車)」といった名詞だけでなく、「たべる」といった動詞、「おおきい」といった形容詞、「あれ」といった代名詞、「どれ?」という疑問詞。
ご飯を食べて「おいしいねぇ」といった感情を表す言葉もいいでしょう。
このように名詞だけではなくいろんな種類の言葉に触れていきます。
これらは教え込むのではなく、一緒に使って一緒に共感・共有していくほうがいいです。
相互性を高める
言葉を話すということは、他者とコミュニケーションを取ることでもあります。
そのためには他者の存在を意識したり、相手に何かを伝えたいという欲求が必要です。
そういった相互性の発達の促しも、言葉の発達につながっていきます。
相互性の発達のポイントはいろいろありますが、1つに視線の共有があります。
大人が指をさすほうを見たり、あるいは子供自身が指差しをしたり。
大人が何かを見ていると、その視線の先に気づいて子供もそちらを見たり。
こういった視線の共有は相互性の発達に必要不可欠です。
また、手遊び歌など一緒に合わせて手を動かす遊びも有意義です。
おわりに
言葉に限らず幼児期の発達は実年齢から1歳以上の差があると、要観察や専門機関受診に至ることがあります。
3歳過ぎても二語文が出ない場合は、専門家に相談してみるといいかもしれません。