療育用語解説

学習障害(LD)とは?|発達障害児の療育 用語解説

学習障害(LD)とは?

 学習障害とは、知的な遅れがないにも関わらず、読み書き計算などの学習に明らかな支障をきたす場合のことです。

 Learning Disabilityの頭文字を取り「LD(エルディー)」とも言われます。

学習障害の位置づけ

 発達障害という言葉が世間的に認知されていく中で、学習障害という言葉も耳にすることが多くなったように感じます。

 発達障害の1つに「自閉症スペクトラム障害(ASD)」がありますが、学習障害と自閉症スペクトラム障害は別のものになります。

 狭義では発達障害は学習障害(LD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)の3つを指します。

 このように、学習障害は発達障害の1つとされます。

学習障害についての解説

 学習障害は知的な遅れがないにも関わらず、読み書き計算などの学習に明らかな困難さを示します。

 この知的な遅れがないという点がポイントになります。
 例えば口頭での知能検査や言語検査では支障がないのに、文字を介した課題では途端に苦手さを示したりします。

 学習障害は他の発達障害と同様に先天的な障害です。
 親の育て方や本人の努力不足といったことが原因ではありません。

 また、学習障害は医学的な診断名です。
 そのためその子が学習障害か否かは最終的には医師の判断が必要です。

学習障害児への対応

 日本における学習障害児への対応は、あまり先進的とは言えません。
 しかしながら、対応の基本は「その子に合った学習方法を」ということになると思います。

 先述のように、学習障害児は学習のやり方次第で苦手か得意かの差が顕著です。

 そのため、学習障害児の支援には、その子の能力の傾向を把握する細やかな評価が必須であると考えます。

 言葉を話す・聞くに対して、文字を書く・読むがどの程度苦手なのか。
 文字を書くこととタブレットに文字を入力することに差はあるのか。
 基本的な言語発達年齢や視覚・聴覚の処理能力の乖離。
 様々な要素を検査・評価しその子傾向を把握します。

 これらには専門的な言語検査や発達検査も必要になってきますので、専門機関のサポートがあったほうが心強いと思います。

タイトルとURLをコピーしました