療育用語解説

構造化とは?|発達障害児の療育用語

構造化とは?

構造化とは、発達障害児者を支援する方法の1つです。

構造化は文字通り課題やスケジュール、空間の構造を区切ることで物事をわかりやすくします。

これにより発達障害児にしばしば見られる見通しを立てることの難しさや、変化への戸惑いなどを緩和していきます。

構造化の意義

発達障害児、自閉症スペクトラム障害児において、しばしば活動の見通しを立てることが難しい場合があります。

そういったときに、今からどこで何をどのくらいどのようにやって、それが終わったら何をやるのか。

そういったことが明確化されることで、活動がしやすくなる場合があります。

構造化によって物事の見通しを立て、同じ活動でもよりスムーズに取り組める配慮を行います。

構造化の方法と実際

物理的な構造化

構造化で最もイメージしやすいのは場所の構造化ではないでしょうか。

つまり「勉強をするスペース」と
「休憩をするスペース」を
マットなどで区切る方法です。

課題をそれぞれカラーボックスやケースに入れて区切っておくという方法もよく使われます。

スケジュールの構造化

スケジュールの構造化も代表的な構造化の手技の1つです。

時間割などが最もわかりやすい例ではないでしょうか。

今から何をやって、その次は何をやるのかといったスケジュールを明確化します。

作業内容の構造化

例えば「カレーを作る」という作業は、
・野菜を切って洗う
・炒める
・煮込む
といったいくつかの作業内容があります。

さらに野菜を切るということに関しても、
・まな板と包丁を準備する
・野菜の皮をむく
といった内容に細分化できるでしょう。

何をどのように、どのくらいやればいいかということを明確化していきます。

習慣化

習慣化も大きくは構造化の1つとも言えます。

毎日歯を磨くことが習慣化していれば、そうでない場合よりも取り組みやすいです。

日々の生活で必要なことについて、一定の手順で行えるようルーティーン化することで取り組みやすくしていきます。

おわりに

構造化という概念は、発達障害に限らず誰もがなんとなく共感できる概念なのではないでしょうか。

誰だって場所や手順や時間が明確なほうがわかりやすいし、漠然とした状態よりも安心します。

構造化は物事の理解を手助けしますが、導入の際はあまり頑張りすぎないことも大切かと思います。

療育施設で場所の構造化をかなり力を入れて行っても、その家具配置を家でも再現できるかといえば家庭の状況によるでしょう。

あくまで親子共に無理のない程度で行うことが大切です。

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