ことばの教室での自閉症スペクトラムの訓練
ことばの教室は地域によっても内容が異なるので、ここでは一般的なことばの教室について触れてみたいと思います。
ことばの教室では
自閉症スペクトラムのお子さんに対して
言語・コミュニケーション面の発達を支援します。
語彙や文法といった
いわゆる「国語」ではなく、
他者とのやりとりや場の共有など
コミュニケーションを想定した言葉の学習・経験を行います。
自閉症スペクトラムの療育
ことばの教室や療育機関において
近年ニーズが増えているのが
自閉症スペクトラム障害のお子さんです。
自閉症は「スペクトラム」、
つまり「連続体」と考えられ、
お子さんよって非常に千差万別です。
そのため支援のあり方も様々です。
ことばの教室で発達障害のニーズが高まっています。
保育園や小学校の「集団教育」だけでなく、
個別支援が求められている背景もあるのかもしれません。
自閉症スペクトラムの訓練内容
自閉症スペクトラムは定義としては
知的な言葉の遅れが絶対にあるというわけではありません。
しかし実情としては、
コミュニケーションの特異さというよりは
言葉の遅れから相談に至ることが多いです。
そのため
ことばの教室における自閉症スペクトラムのお子さんの訓練は、言葉の学習とコミュニケーションの学習を並行して行うことが多いです。
例えば場面の切り替えが難しいお子さんの場合、
課題から別の課題への切り替えを
スケジュール表や課題を入れるトレーを使って視覚的にわかりやすくします。
そうして
スムーズに切り替えることでうまくいったという成功体験を積んで習慣化していきます。
課題それ自体の正解・不正解だけでなく、
そのプロセスでの切り替えや他者とのやりとりにも
焦点を置いて課題を進めていくわけです。
おわりに
今まで切り替えがうまくできていなかった子が、
今日は遊びの中で上手に片付けることができたとします。
外から見ればただ遊んでいる時間に見えるかもしれませんが、
この子の切り替える力に関しては大きな一歩と言えます。
そして実際、
その時間になったら遊びを終えて片づけを始める
という力は日常生活でも非常に大切な力です。
このように、
その子の行動1つ1つから、
より良い習慣を形成していくことが大切になってきます。
それは必ずしも勉強場面だけでなく、
遊びや会話、お片付けやちょっとしたやりとりにも言えることです。
そのためことばの時間では勉強だけでなく一緒に遊ぶ時間を設けることも多いです。