療育用語解説

自閉症スペクトラム障害(ASD)とは?|発達障害児の療育 用語解説

自閉症スペクトラム障害とは?

自閉症スペクトラム障害は「Autism Spectrum Disorder」の頭文字を取って「ASD(エーエスディー)」とも言われます。

自閉症スペクトラム障害とは、従来の「自閉症」や「アスペルガー症候群」といったコミュニケーション面の障害を総合した名称です。

コミュニケーション障害はその特性や程度が様々で、障害が「ある・ない」と明確な線引きが難しいものです。

そういった様々なグラデーション(スペクトラム)を配慮した名称が自閉症スペクトラム障害(ASD)です。

自閉症スペクトラム障害の解説

自閉症スペクトラム障害は
コミュニケーション面や社会性の障害と、
行動や興味の特異さが主な症状とされています。

コミュニケーション面や社会性の障害とは、
相手の意図を汲み取ることの難しさや、状況を読み取ることの苦手さなどを指します。

行動や興味の特異さとは、
一般的に見ると明らかに日常生活に支障をきたす切り替えの難しさやこだわりなどを指します。

こういった自閉症スペクトラム障害と知的障害は分けて考えられます。

つまり自閉症スペクトラム障害は知的障害を必ず伴うというわけではありません。

知的障害をまったく伴わない人もいれば、知的障害を伴う人もいます。

自閉症スペクトラム障害の実際

自閉症スペクトラム障害は障害であり、治療や薬で完治する類のものではありません。

また先天的な障害なので、親の育て方や接し方が原因であるわけでもありません。

一方で、周囲の環境や対応の仕方を整えることで、より円滑に社会生活を歩める可能性はあります。

構造化応用行動分析など、その子の背景を理解した上で環境を整え、学びの経験を積んでいきます。

自閉症スペクトラム障害のお子さんは集団行動が苦手な場合があり、それが学びの経験を積む機会自体を減らしてしまうことがあります。

得意なことや好きなことは伸ばしつつ、
いかに社会生活に参加できるきっかけや環境を提供できるかも大切になってきます。

おわりに

現場では「自閉症スペクトラム障害」という単語は長いので、「ASD」と呼称されることが多いかなと思います。

補足

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